トップインタビューシステム創成学科


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*システム創成学科はガイダンスとは別に情報交換会を行います!
詳細は以下のとおり。
ポスター画像もあり!
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「進振り」のための情報交換会
学科とコースの教育、専門性から大学院進学、就職まで・・・
気になる質問に単刀直入に答えます。

日時:7月4日 6限 18:00−19:00
場所:12号館 1213教室
内容:システム創成学科の教員と駒場の学生との公開座談会を通じて
システム創 成学科に関する全ての情報を理解する.
対象:教養学部生(1年,2年)など,特に制限は無い.
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 ■序文
『理系、文系、その垣根がなくなる』
そんな発想は珍しくない。リベラルアーツと銘打ち、大学における教養を重んじてきた東京大学ならなおさらだろう。 『これからの世の中、求められている能力は「教養、幅広い知識」に基づいた行動力だ』 分かりやすい言葉で言えばこんなところだろうか。

しかし、学生は常に不安である。
「専門知識」それこそが時代を切り開く力として絶対必要。 ちょろちょろと勉強するより、ある学問を奥深く極め、そのテクニカルタームで彩られる会話にこそ、 「実力獲得」を示す何かがある…そう考えても仕方がない。 こんなご時世だからか、はたまた、東大生は特別保守的なのか…理由は分からないが、 そんな学生は多いのではないだろうか。

システム創成学科と聞いて、皆さんはどう思うだろうか。
「新時代を切り開く新しい力」か「行き詰まった専門学習の単なるアンチテーゼ」か
一人で悩んだところで一生解決はしない。少なくとも、「情報」を得ずして、何を語れようか―

インタビュー プロフィール

縄田先生(学科長)/藤田先生(Aコース)/渡辺先生(Bコース)/ 青山先生(Cコース)/影山先生(Cコース)/保坂先生(D・Eコース)/ 吉村先生(Fコース)/橋本先生(Fコース)
(コース順)
以上八名にお集まりいただきました。

 ■質問「システム創成、と聞いてもなんだか分かり辛いのですが、時代のどういう流れの中でどう必要とされているのですか?」
◆縄田先生
非常に難しい質問ですね。しかし当然出てきて仕方ない質問だ。
はっきりいうと、 『縦割りでは解決ない事態』が現実に登場してしまった。 それがこの学科の要請につながっている。

つまりね、 自動車一つとってみても、 電気・機械・力学…理系のあらゆる知識や力が総合的に必要になる。 それだけでない。 法律・経済・エネルギー問題…そのレベルまで考えないと、一台の車すらできない。 それが現状なんだよ。 これをマネージメントするのに、機械だけ極めた人間や経済だけを極めた人間にできるとは限らない。 狭い要素だけに精通しただけでは、もう社会は動かせなくなっているのが現状といえる。 だからといって専門性というのは不必要といっているわけじゃないよ。 それだけじゃ足りないといっている。 製造業だけをとれば、それはもの作りは大切、当然専門知識は重要。 でも、それを社会に形として存在させ、利用させ、進化させるには それにプラスアルファが必要なんだ。 それにはさまざまな視点や、問題発見能力、分析能力が必要。
 ■質問「では具体的にどういった役職で活躍できる人材をお考えですか?」
◆縄田先生
まぁ…マネージメントだろうね。
分かりやすく言うと、カルロス・ゴーンのような。
車のことも良く知っている。 そして経営もやる。 その二つが織り成すリーダーシップ。行動力。 それを育てたいと思っている。

◆藤田先生
例えばエネルギーについて学んでいる学科って他にあります?
我々がカバーしていないエネルギーは水力くらいしかないですよ。 現在石油の値段が上がってますが、 それに対してどう政策したらいいですか? これは非常に複雑な問題ですよ。 理系や文系などと簡単にわけられる知識分野ではない。 そういう中で、活躍する学生を作っていきたいのですよ。 実際、代々システム創成学科の全身となる学科の卒業生でエネルギー政策を担っている人はたくさんいます。
質問「ゴーンを育てる学科?」
◆縄田先生
なきしもあらずかな(笑

でもね、もう一つ言いたいのは、細分化の過度の進行のこと。
これが本当に良いと思うかな? 基礎実験をやっていて、嫌いになったらどうする? より具体的な感想として、学生にとって「好き」「嫌い」は重要な判断基準。 嫌いになったら、どうすればいい? この学科は幅広い分野を扱っている上に、 学生の気持ち次第。 柔軟に動け、それ相応の先生がいる。 単純な話だけど、これも立派な利点だと思っているね。
■質問「嫌いになったら専門を代える…そんなに甘いものなのですか?」
◆縄田先生
学部で学べる専門性なんて高が知れている。
東大はそもそも、教養学習なんでしょ?
それを学部まで延長した感じだね。
駒場生だって他の私大のように最初から専門を決めて入学したわけじゃない。
教養学部にみな入ったわけだ。
それは甘いとか厳しいとかそういう価値判断で決めているわけじゃないでしょう。
レイトスペシャリゼーション。
だんだんと専門フィールドアップしていくことに、なんらあせることはないんだよ。

◆吉村先生
例えば、フィールドを先に決めてしまう。 そして、そのフィールドの中で次々と知識を蓄えていく。
それが大学教育の現状といっていいよね。

でも現状は、現実は少し違う。
実感していると思うけど、現実では「問題」が最初から存在するわけじゃない。 ありとあらゆる知識を用いて、 まず問題を発見すること。 それからそれぞれのやり方を考案し、 解決し、検証していかなくてはならない。

そんなスキルを大学でどう学ぶか?
一つ言えるのは「学習の順番」のこと。
まずは何らかの問題に直面しなくてはならない。
そうして始めて「知識」が必要であることに気づき、学習が始まるのだと。 そしてもし、学問自体に興味を持ったら、 大学院へ進めばいい。



 ■質問「幅広い学習と言いますが、文系よりの講義も?」
◆縄田先生
当然用意しています。
普通はできないことだけど、
この学科では学ぶことを広げているから可能になっている。

 ■ 質問「それは専門性の放棄では?」
◆縄田先生
確かによく『浅い』といわれます。
でもこれは嘘、というかずれている。

やりたい人ならオーダーメイド的に徹底的に学べます。
プロジェクトを除けばカリキュラムはかなり自由に設定してますからね。

◆青山先生
他の学科にくらべて限定選択科目(薦めているがとらくなくても良い科目)が
圧倒的に多い。必修科目はできるだけ少なくしているんだよ
これが具体的な教官側のメッセージと思ってくれればいいと思う。
 ■ 質問「プロジェクトというのは?」
◆縄田先生
感じとしては、他の学科の実験に当たるものがプロジェクトかな。
意味や実際の内容はまったく違うが。

◆影山先生
システム創成学科は、いかに問題を解決するかのスキルを身につけさせたい学科だ。
これは口だけじゃなくて、実際に行動として現れているんだよ。
だからマニュアル式の実験はやらない。(当然そういった実験も重要であると思っているが)
システム創成としては
「何を学ぶか」より「どう学ぶか」、
プロセスが重要だと思って教育しているんだ。
学ぶプロセスが実は人を作っていく。
そう考えた結果、より良い演習としてプロジェクトを設置したといえる。

もっと突っ込んでいうとね。
将来どういう人になりたいか、
なんて質問されたときに、
「これこれ、こういう知識があるから、こうなりたい」
という考え方もあるが、それと同時に
「これこれ、こういう風に学んできた、だからこうなりたい」
と考え方があってもいいと思うんだよ。
そっちのほうが重要だと思っているのだが。

自分で課題を設定し、それを攻略させていく。
このスキルを身につけさせるのが最大の目的。

まぁこういう話をするとね、立ち戻って
『だから何が学べるの?』という質問が出てくるかもしれないが、
それをこの学科に対して質問するのはすこしはずれている。

しかしそういう質問が生まれてしまうのは仕方ないと思っているから、
とりあえずコース分けをしているが、
だけど重要なのはコースを一貫して『教育の体系』は全部一緒。
要は先に述べたようなスキルを身につけてほしいという、一心なんだよ。
 ■ 質問「いかに問題発見から始まるといえども、結局は与えられた課題を淡々とこなすのでは?」
◆影山先生
教官がもし課題を与えるとしたら、それはとてつもなく複合的な課題です。
一体これをどうにかするために、どの分野の学問が必要なのか、迷うような。
さらにいうと、
そういう複合的な問題というのは得てして実際の社会が抱えている問題に似ている。
だから出来るだけ、実社会をステージとしたプロジェクトを行うようにしている。
環境エネルギーとか、生産技術、経営とかね。
PSIならマネージメントだとかそういう部分も入ってくる。
以上の意味で、今までやってきた実験とは大分違うといえるだろう。
知識を見つけさせる目的ではないからね。

◆吉村先生
駒場の実験のより高度なバージョンが、
他の学科での実験といえるでしょう。
そういうイメージとはぜんぜん違う。
 ■ 質問「そんなプロジェクトが実際可能なのでしょうか?」
◆吉村先生
具体例をあげよう。
例えば、シミュレーションデザイン・数理社会デザインでいうと、
駒場の動機付けプロジェクトというのがある。
平たく言えば駒場キャンパスのモデリングのことですね。
キャンパスの中で起こる色々な現象を自分たちで選んで、
シミュレーションモデルのもとになるようなものを自分で作る
ということをやった。

これを本来やろうとするなれば、
まず、シミュレーションについての技術や概論と言ったものを学び、
情報工学的な基礎をつんでから始めるべきと思うかもしれない。
でも実際は…
実際に行ったプロジェクトでは
それを習う前に自分たちの感覚で、
生協や食堂南下の人の流れをよくよく観察させたんですね。
たとえば、席があくとか、局所的に混雑するとか、
そういった観察の結果生まれた現象に
なぜ?をつけくわえていく。そういった作業をさせた。
あとは、進振り。
なぜあるところに人が集まり、他方では集まらないのか。とかね。
自分たちの通過した進振りをもう一度ふりかえって
どういうメカニズムでそういうことがおこったかを考える。
ただ、単に。自分たちの行動をもう一度分析させる。

教員として言ったことなんてそれくらいですね。
後は学生の観察や行動に任せるわけだ。
何故ならそういう現象に前もって学問があるわけじゃないからね。
理解させ、シミュレーションをしてみる、これが本来自然な流れなのだ。

こういったことは自分のアイディアが実現していくという達成感もあるが、
当然 自分たちがどれほど無知かを知ることにもなる。
これを感じながら三年生になっていく。

これはとても重要なことだと思っている。

◆橋本先生
あと言えるのは、そういうものだから当然スパンが長い。
一学期間かけて行ったりするものもありますよ。
それにさっきおっしゃった進振りだけど、
それも具体的に「進振りを分析してみろ」だなんていってない。
とにかく、問題提起から自分で探させたといっていい。

◆橋本先生
まず、達成感。
それから答えが決まっていない問題への自分ありのアプローチ、
それ自体に面白みを感じるのかな。
小中高で培った詰め込み方の教育ではない。
知識の利用、それに重点をおいている。


 ■ 質問「そういった学生主体を重視するならば、実際学生から不満の声などを 取り入れたりするのですか?
◆影山先生
当然ですよ。
たとえばCコースなら、勝手に授業評価なるものを学生が纏めてくるんですね。
こーんな分厚いものを。
そういうフィードバックをへて、教授陣もプロジェクトを変えていく。
そうやって良くしていこうとしている。

学生自身にでやらせるにしても、基礎は確かに必要な場面があります。
しかし、それをいつ学ばせるか、といった非常に細かいところまで
学生の声をもとに考えなければならない。
早すぎたら途方にくれる。
遅すぎても先へ進むエンジンにならない。
良いタイミングというのは、学生が敏感に感じているはずです。
それに従うことも重要で、その結果実際に消えてしまった講義だってあるくらいだからね。
 ■ 質問「では実際プロジェクトが変わった例は?」
◆保坂先生
たとえば皿回しのロボットを作る、と考えた学生がいるんですね。
そうすると次の学生もそれを見て、
そのロボットをよりグレードアップさせたいと思ったりするんです。
そうすると最後は、商品化しなさい。という命題に変わっていくんです。
毎年毎年、先輩の業績を見ながらフィードアップしていく。
コミュニケーションセンターであとちょっとで陳列できるレベルまで達してますよ。

そうすると、さらに先輩と色々な対話が生まれるんですね。

この場合でも教授としては、
一年目は「皿を回せ」
二年目は「小さくしろ」
三年目は「商品化しろ」
くらいのことしかいわないんですね。
そうすると勝手に学生はやっちゃうんです。
それはもう細かいところから、たとえば部品はどこでかったら安いかとかね。
コストを下げて、どこで売れば一番いいかとかね。
そういう意味での学生間のコミュニケーションはすごい。
新しい学科の特徴なのか、先輩が自分で学科を作り上げると言う雰囲気があって、
まだ各コース間では縦割りな空気はあるが、
それぞれではかなり強い結束をつくっていますね。
学生が学科の雰囲気を作っている感じかな。
 ■ 質問「これまで大分他学科との違いが分かってきたような気がしますが、 もう一度、他学科との違いを具体的に教えていただけますか?
◆縄田先生
要するに…雰囲気はスタンフォードである、と。
他は…ハーバード的な部分が多いかもしれない。
つまり、
もっと具体的に言うと、
いまシリコンバレーのベンチャー企業はほとんどスタンフォード。
hpとかシスコ、グーグルとかね。
そういうオープンな感じを目標としている。
 ■ 質問「実際に企業した人もいらっしゃるんですか?
◆影山先生
Cコースにはいます。
現在休学中ですが…それは学科のコンセプトとは余り関係ないと思いますけどね。
教員が係る東大ベンチャーが一番多いのはシステム創成ですね。
まぁこれは単なる結果なのだが、
ある種システム創成の性格を示している可能性もあるかもしれない。

◆青山先生
学生の言葉を借りると、
いろんな人がいるから、学生間での刺激は凄いと。
それは本当に良く聞く。


 ■ 質問「インターンシップを単位認定しているが、それはどういう意図ですか?」
◆吉村先生
インターンシップと言うと、 まぁどこかしらの企業へ学生のうちにある一定期間赴くわけだが、
それは単に就職だけの問題ではない。
学生がある目的で、 計画をもって学ぶためにインターンシップが必要と言うのならば、
それを単位として認めているだけだ。
だから基本的には自分でアイディアを持っていて、
何か提案をしてきたらそれがプロジェクトとかインターンシップと言う中で
尊重していくという仕組みとなるわけですね。
それがもう少し発展してしまうと、 自分で会社を作ると言った行為になるのだろうけどね。

知識とか思いをつないでいく。
それには自分なりのデザインがあって、
それなりの場所環境が必要。
それが企業でも大学であっても学習は学習と思っている。
本当は学生の普段の生活の中で、主体的に動いているものだと思うけどね。
 ■ 質問「教員の方々の専門はあるのでしょうか?」
◆吉村先生
それぞれ教員は確かな専門の出身です。
僕なんかは構造力学とか、材料力学。
その後は核融合とかの設計だったり色々。
それがだんだん広がってきて、社会システムへ。
それがシュミレーションへ…たとえば自動車の交通のシュミレーションとかですね。

各々の教員でおそらく共通しているのは、
そしてその専門をどう社会で役立てるかとか、
どう広めるかとかそういうことを考えてらっしゃる事かもしれない。
だから、自然とシステム創成はその「広げるほう」に力が入ることもある。
色んな知識とかを融合したり、まぁイノベーション(創成)ですね。

◆縄田先生
たとえば私の経歴だけで言うと、
工学部をでて、アメリカへ留学して経済学へスイッチ。
スタンフォードでPD。シカゴ大学へ三年間。
国際社会で10年教鞭をとり、こちらに移ってきたと。
文化と理科が半々くらいかな。これはまぁ端的な例だけどね。
 ■ 質問「とはいっても、将来もつべき専門性や技術力への不安はぬぐえないと思いますが…」
◆保坂先生
確かに核となる技術力がなければ信用されないかもしれない。
しかし正直なところ、 学部でやる授業はまだ勝手に『勉強すればよい』レベルなんだよね。
勉強する気になれさえすれば、勝手に参考書読めば済む話。
でもね…そうなると、普通の学生は卒論が巧くいかなくなる。
だから先輩の話を聞いて何とかしようとする。
つまりね、何もないところから、
何とかしなければならない事態が卒論で初めて生じるんだ。
そうすれば、東大の学生は生協なりなんなりにいって、
参考書を勝手に調べ始める。
それが一番いい学習法なんだ。
でもそれは最初から分かっていた。
それを三年生からやらせるのがシステム創成のプロジェクト。

変ないい方してしまうとクラブ活動に似ている感覚があるから、
皆目の色変えて色んな調べ物をするんですね。
別に「やれ」なんて一言も言ってないのに。
そういうところの深さは負けないと思っている。
力はつく。 さらに勉強したいなら大学院へ行く。
場はいつでも提供する。
そういう感じだと思ってほしい。

だからね、学生の間での専門分野がまた違っているんだ。
おかしいことに(笑
同じ学科なのに、それぞれの学生で専門が違う。
でも本当はこれは当然なこと。
同じものを作るにしても、人それぞれで興味は違う。
興味があれば、みなそこを重点的に調べていく。
それも圧倒的なスピードと集中力でね。
だからそれぞれ個性がぜんぜん変わってしまうんだ。
そういうパーソナリティがないと、 どこいっても誰にも信用されないよ。
本当に。

◆吉村先生
例えばね、 自分でプログラム書いて、
自分で勝手に論文をSIGRAPHという学会に提出した学生もいましたね。
英文だけチェックしたことがあったが(笑
そういう人たちの深さは並の深さじゃないよ。

さらに言うなら…
社会との関わり合いを望んでいる学生が多い。
でも当然、専門を学び続けたい
と思う学生がいたとしてもそれも立派なマインドで、
専門へいき学ぶのもまったくすばらしいことだ。
思いがちょっと違うだけですよ。

◆縄田先生
ある意味で特徴としては、
そういうある種わがままなであり、貪欲な学生でも、
生きられるというという深さがありますね。
色んな人が存在できる。これが特徴かな。


 ■ 質問「しかしカリキュラム自体が厳しかったら学生主体は難しいのでは?
◆吉村先生
一限と五限を出来るだけ空けている。
これをどう利用するかは自由です。
カリキュラム的に縛ることは、システム創成学科の本位ではない。
学生自体のマネージメントを信頼しているのだからね。
でも…それで楽だ、といいたいんじゃない。
自分がやりたいことをできる。この幅を増やしたい、とそいういうことなのです。

◆青山先生
たとえば、Cの学生で、休学した人間がいる。 彼はプロジェクトや講義を受けていたのでは、
会社を立ち上げたい自分としては時間が足らない。
だから休学するのだと。

じゃぁ休学すればいい。
ただそれだけのこと。そうだろう?
やめちゃえっていったのだけど、やめないのは、やっぱり卒業したい。
彼はそういうことも大事だと思っている。 じゃぁ休学だ。ってそれだけのこと。
何もそんな臆病になることなどないと思う。
実際はパーソナリティがものをいうだからね。
どれけのことができるのか?どれだけの人間なのか?
それが本当に問題とされるところだ。
そこを磨くならば、あらゆる手段が考えられると思う。
 ■ 質問「企業側、社会もそう思っているのですか?」
◆橋本先生
そうだね。
つまり休学しようがなんだろうが、
本当に見られるのは「何をしてきたか。そして何が出来るのか。」それだけ。
ただでも、まったく同じ人間が並んだ場合は、 それは違いが出るかもしれないけどね…笑

 ■ 質問「具体的なプロジェクトは他にありますか?」
◆保坂先生
総合科目で紹介したんですが ひとつは三次元の画像処理ですね。
レーザーでスキャンして三次元データをつくる、
そして加工すると、人の顔そっくりのお面が出来る。

あとは筋肉に流れる微小な電流を使ったゲームですね。
マウスやキーボードではなく、 筋肉を動かす(たとえば強く握ったりひねったり)ことで ゲームを楽しむというもの。
まぁこのときはテトリスだったんですが、
そういうこともやりましたね。
そのコンテスト。
これは少し面白くて、人の動きはいつも同じにできないから、
最初は予想通りに動かなかったりする。
でも機械がさまざまなフィードバックを通して、人の動きの特性を認識し、
ノイズをノイズとしてカットしたり補正をかけて行ったりする。
そういうアルゴリズムもつくっていく。

あとはロボットですね。
マイコンを積んだロボットで競争させるとか。
 ■ 質問「しかしそういうことは駒場の学生からすると非常に高度で、 今まで学んできたことで足りるのかどうか不安なのですが?」
◆保坂先生
正直な話、習えばだれでもできる。 プラモデルと一緒ですよ笑
案外そういうものなんですよ。 やってみたら、できちゃった。という感じの。
ただ、むしろ重要なのはアイディアです。 さっきの筋肉を使ったゲームだけど、
最初聞くと相当数の処理をしなければならないように思えるが、
実際作っていくと、限られたパターんの連続だったりするんです。
そういうアイディアで勝負。

マイコンの設計とか、そういうものは図面を見れば大体わかるもんです。

◆橋本先生
でもそういう気持ちはどの分野いっても必ず来ますよ。
どこにいったって、 ある次のステップに行くときは「今の知識でできるのか?」という不安がある。
必ずどこかでジャンプしなければならない。
それを駒場本郷のときに行う。それだけかな。

◆保坂先生
でね、問題はそれをやると、
かならずそれに付随した他のいろいろなことを考えなければならない。
信号を増幅させるために必要な技術だったり、
さらに、もっと良いシステムや物を作りたくなったりする。
そうすると勝手に勉強し始めるんですね。
だって必要になるのだから。自分で。
圧倒的なスピードですよ。

そうするとね、たとえば駒場でこんな重要なことを学んでいたのか!?
なんて思うときもあると思うよ。

◆吉村先生
たとえばね。
あるテニススクールに行ったとして、
まず「弾性力学」について学んで、それから身体科学を学んで、
他にも色々学んで、さぁコートに出て打ちましょうと言うテニススクールと、
「とりあえず打って見よう」というそこから始まり、
分かってくるうちに色々と学習していくテニススクール。
どちらがいいか一目瞭然だよね。

これを単純に大学へ当てはめることはできないけど、
ひとつだけいえるのは
「やることが決まっている(問題がきまっている)」のなら
今までのようなやり方でいいかもしれないが
今は「どうなるか分からない」ものを扱わなければならない。
そのときに、知識だけでどうにもなるような
単純な話ではなくなってきているということ。

◆保坂先生
さっき言った三次元のお面は結局、
ベクトル変換さえ知っていればどうとなる問題だったんだよ。
でもね、そんなことを知らなくても出来てしまう。
学生はみな後から「駒場でやったよね」と驚くのだ。
またそれがモチベーションになる。

◆藤田先生
あとは行動力。
Aコースならたとえば、
水質調査のために実際に三四郎池へ入っていったり、
そういう行動力も必要とされている。

◆吉村先生
そういう意味ではコースを貫いて一貫している。
ただコース分けしたのは、 その中でも方向性というものがあるからしているだけであると。
対象とするものが異なることもあるし。

だから院進学ではいろんなコースへたすきがけのように進むことも出来ますよ。

◆渡辺先生
学部の講義でもコース間で共有したりすることもある。
それがひとつの証明になっている
 ■ 質問「さらに具体的な質問になりますが、 システム創成で横断的なことを学んだ後に、 院に進むとやはり専門。 そうしたときに他の学部で学んだ学生に遅れをとるのでは? Dなら電気系の学生と一緒になったとき、専門性がネックになって活躍できないなんてことは?
◆保坂先生
研究室による。
どこを重視し、どういう方向性でやっているか、それは研究室で違う。
大学院はそんな簡単決まってしまうところではなく、
能力の発揮するところは無限にある。
研究室を選ぶだけで100以上はあるしね。
必ずシステム創成で培った能力が必要とされる場所はある。


 ■ 質問「実際のところ、院に進むにせよ、 専門的な学部へ進んでおくべきだという意見を学生から聞くが?」
◆橋本先生
学部で学べることには限界があり、専門と言えるのはやはり院から。
それだけでいえばそんなにあせることはないのだけどね。

◆吉村先生
社会にせよ大学にせよ、求められるのは知恵を持っている人間です。
これは本当。
知識はいくらでも交換がきくからね。
いつ知識を用意するか、そんなにあせることはないと。

◆渡辺先生
日本の弱いところは知識詰め込みの延長で研究なり就職なりをしてしまう。
そうすると、得てしてその詰め込まれて知識の上でしか考えられない。

確かにその上のその薄い層だけは強いかもしれない、
でも、本当に今から必要なのは、
「目的があってそこまでポーンと飛べる人」
狭い視点で見るではなくて、今までの知識をさておき、
とにかくそこでまたあらたに構築できるひと。
そういう人間が求められている。
そういうことを考えると、
高々二年半つっこんだ知識なんて簡単にふっとんじゃうよ。
むしろそもそも、自分のやってきた知識と、
外的問題が当たる確率なんてものすごく低いのだからね。
たとえばどこかに就職して、
大学の学部で学んだことがじかに役に立つことなんてなかなかない。
それは大学院に行ってもそう。
もろにそれが役に立つことなんてそんなにない。

だからそういう自分が積み上げた知識に、下手に固執するよりは
そうじゃなくて、場所場所で臨機応変に「学ぶ」ことのできる人間が重要だと考えています。

◆吉村先生
持続可能な能力をシステム創成学科は養成したいと思っている。
会社等入ったとしても、当初担った仕事がどんどん変わる。
それは時代とともに変わったり、会社内でかわったり、色々変化するもの。
そういうときに、より臨機応変に対応できる力というのは、
なかなか難しいものですよ。

◆保坂先生
でも私は、おそらく専門でも負けてないと思ってます。
というのも、さっきいったようにそれぞれどっぷりはまっている学生をみれば、
その専門の学科の人間より、高い専門性とモチベーションを持っていると信じていますね。

 ■終わりに…
進振りは僕ら学生にとってどれ程大切なものなのだろうか?
人生を決めてしまうほどか、それとも…

どちらにせよ、前へ進まなくてはならない。
安全そうな道か、それともリスクを感じる道か。
しかし、その安全やリスクすら、確定ではない。ただそう思っているだけなのだ。

インタビュー最中、重要なことは何なのか、何度も問い詰めていたが、
ついぞ答えは出なかった。
しかし、お集まりいただいた教授陣の熱弁には、常に何かたぎるような熱いものを感じた。
どちらの道へ行くかは分からない、しかし、どうなろうと、いつでも本質だけに着目していきたい。

言葉にしづらい事ばかりだったが、こんなに有意義な時間はなかった。
お話をいただいた皆様には、この場を借りて今一度御礼申し上げたい。
有難うございました。
あとは、これを読んだ皆様が少しでもシステム創成学科について理解が深まることを祈っております。


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